TOP

石垣壽郎
金井淑子
松永澄夫
村上喜良
村田純一
湯浅正彦
板橋勇仁
田坂さつき
氏名:松永澄夫(まつなが すみお)
生年月:1947年12月

出身大学院等:
 東京大学大学院人文研究科(現人文社会系研究科)博士課程中退

専攻分野
フランス哲学 自我論、言語論、社会哲学

キーワード
自己、生命、価値、行動、意味、秩序、言葉、社会

ライフワーク
人が関わるさまざまな事柄について「言葉による地図」を作成することを目指しています。それが哲学の仕事だと考えるからです。そして、この仕事に相応しい文体を確立しようと努力しています。内容としては、人間は自然の一員としての動物であることを押さえ、その上でどのようにしていわば「脱自然化」する部分が生じたかを追究する、という方向で考えています。一方で個人における知覚と行動、対人関係と感情の有りようを分析し、他方、言葉や表現の問題を経由し、意味世界の構造、慣習や制度を始めとする社会の諸秩序の成立仕方を明らかにせんとしています。そして、哲学の営みの根っ子にあると思われる「自己性」や「主体」に関わる諸問題をどうときほぐしてゆくか、その範例を示したいと考えています。本を執筆するときには、できるだけ日常の言葉で、一つひとつの語にあらためて適切な内容を盛り込みながら叙述してゆくことを心がけています。

自己紹介
植物が好きで、その話を始めたら止まりません。地面に草花・球根の芽が出ているのを見つけるとき、新芽や花の蕾等が膨らんでゆくのを日を追って確かめるとき、落ち葉や庭木を剪定して出る枝などで焚き火をするようなとき、幸せを感じます。農村で育ったからでしょうか(馬に鋤(すき)を引かせて耕作することを知っている日本では最後の世代です)、基本的に田舎向きの人間です。ただ、都会でないと無理なミュージカル観賞などは、実際にはなかなか機会がありませんが、好きです。喋るのも歩くのも、食べるのも、何でも早い(速い)です。喋るのはゆっくりにしようと努力することもしますが、熱中すると早くなりますね。

哲学を志す人へ
哲学書と呼ばれる本の中で好きなものをまず見つけてください。他方、さまざまな事柄についての歴史を是非、幅広く勉強してください。人間が世界の各地でどのように違う暮らしをしてきたか、社会の有りようがどのように多様であり、そして、それぞれの社会の一つひとつで個人がどのような社会的位置にあるかによってどのように異なる生活をしてきたか、人々の具体的な生活を想像できるように、それを目指して、さまざまな読み物を読むとよいでしょう。今は、政治史だけではなく、さまざまなトピックについて優れた歴史書がたくさんあります。好奇心が大事ですね。それから最後に、文章を書く練習をすることをお薦めします。自分が考えていることを書き表そうと努力する過程で、思考が深まります。

担当科目
哲学 D、基礎演習 1C・2C、哲学演習 7・8、上級演習 13・14、卒業論文
〈大学院〉 哲学演習(3)、哲学特殊研究(3)、研究指導(3)

著書・論文
『知覚する私・理解する私』 勁草書房、1993年
『食を料理する―哲学的考察―』 東信堂、2003年
『言葉の力』 東信堂、2005年
『音の経験――言葉はどのようにして可能となるのか――』 東信堂、2006年
『哲学史を読む T』『哲学史を読む U』 東信堂、2008年